結婚相談所⑤
仲人さんに言われた通り、私の住む町のレストランにて夕食となった。
やつは、大柄だけど優しくて細かな気配りのできる感じだった。管理職なので会話の運びも上手く、話は尽きないように配慮していたと思う。
やつは、地方に嫁いだ妹が一人いるだけで、両親は他界していた。
「今までずっと一人で仕事ばかりしてきたのでこれといった趣味もなく、休みには一人でドライブするだけの日々だ。これからは、めがねちゃんと一緒にドライブ行けたらいいなぁ!」と言った。
「お金には無頓着なので、もし結婚したらめがねちゃんに家計を全部任せることになると思うよ。」「めがねちゃんには、好きなことを続けさせてあげたいな。僕が仕事でかまってあげられないことが多いから、実家にもどんどん帰っていいよ。」と、言った。
さえない太っちょおじさんは、自分で人生を変えようと結婚相談所に入会したんだ。そこで、私と出会ったのか。
ラストオーダーになり、店を出ることになった。やつが伝票を持ってレジに進んだので、「あ、前回のお昼を出して頂いたので、今回は私が出します。」と、一回りも上のおじさんに社交辞令?で言ったら、「いいのに〜。」と、言いながら伝票を渡して来た。
「えっ?」約8000円!だった!額が違うよね。前回はランチだし、2000円を切っていたのに!全額出させるのか?と、思ったが、「堅実な人なのかな。」と、バカな私は思ってしまった。
次の日、仲人さんから「また会いたいとお相手さんから希望が来ています。」と、連絡が来た。
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