離婚に向けて⑤
私が、結婚相談所から紹介され、結婚した男は、年収などの条件が合い、職場では高評価だった。
しかし、その男は、多額の借金があり、精神病を患っていた。
一緒に暮らすまで、薬でコントロールされた薄い化けの皮が剥がれることはなかった。
そして、最後の最後まで、いったいどう考えてどうしたら、結婚して家族を作ろうとしていたのが、わからない。
どうあがいても、どうやっても、人と暮らしていける資格も資質も、やつにはなかった。
ただ、私と暮らした2ヶ月弱は、最高の家電に囲まれ、やつの人生で初の全部を手に入れた暮らしだったと思う。
それを与えてしまったことが、また私を苦しめ、悔しさでいっぱいになる。
私は、あんなやつにだまされたのだ。
さて、やつとの話し合いの2日前、両親と、やつの勤務中に、靴など前回持ち出せなかった仕事を探すのに必要なものを取りに行った。
その時、父親に、同居初日にやつから見せられた多額の借金の証明書や、2年前までの銀行口座の通帳数点がお菓子の空箱に入れてあり、納戸にあると伝えていた。
国産高級車は駐車場になく、室外機も動いていないことを確認して3人で入室した。
室内は、片付いていた。洗濯物もキチンと干し、前回入室した際の私の置き手紙を飾っていて、キモかった。
父親は、納戸のお菓子の空箱を「これか?」と、私に確認した。私が「うん。」と、こたえると箱を開け、写真を撮った。
通帳を広げ、パチリ。別の通帳を広げ、パチリ。「う~ん。」と、言ったり、ため息をついたりしながら、撮り続けた。
その間、母親と二人で、靴や、バッグなど、持ち帰るものを詰め込んだ。そして私がやつと結婚し、経済状況を知らされていない時にプレゼントされたブランドバッグに手をかけると、母親が、「それは、置いておきなさい。」と、言った。「目の前で、やつがどう出るかみてからにしましょう。この所有者はめがねちゃんなんだからね!」と、言った。やつからプレゼントされたのは、結婚指輪とこのバックだけだった。所有者は私だ。
父親が撮った通帳の写真からは、やつが数年前に何度も精神病院に入院していることがわかった。また、多額の借金を繰り返しており、それはエンドレスであることもわかった。
もう、どんな手を使っても、1秒でも早く離婚しないと恐ろしいことを確信した。
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