残高照会の地獄
やつの給与振込口座のキャッシュカードを同居して一週間後に渡された。
「私は専業主婦になったのだから、旦那様の給与振込口座をしっかり管理してやり繰りしなきゃ。」と、思っていた。
私は、「お小遣いとかいくらくらいがいい?」と、聞いたら、「僕は、これという趣味が無いから、お小遣いなんていらないよ。ガソリン代が必要な時にちょうだいって言うからね。それに、お小遣いを渡していたらお金なくなっちゃうよ。フフフ。」と、言った。
趣味がないと言いながら、ヘビースモーカーなので趣味以上にタバコ代がかかるんじゃないかと思った。そう、やつは喫煙も隠していた。いわゆる電子タバコで、どこからともなく新品がドーンと出てきていた。タバコを止めるとイライラしてうつ病が悪化するかもと思い、見ないことに決めた。
やつからは、月々10万くらいの借金を支払うと聞いていたので、それ以外でやり繰りして生活していこう。給与は、結婚相談所から源泉徴収票で知らされていたのでなんとかなると思っていた。
やつの給与振込は毎月25日、その日は12日だった。新居から歩いて30分の銀行に着き、キャッシュカードを入れ残高照会をした。残高80000円。「少ないな」と、思って見直したら、8000円だった。
「え!?8000円?」
そう、8000円だった。
耳鳴りが激しくなり、座り込んだ。その日から次の給料日までまた私の貯金を崩すことになった。
次の25日を心待ちにした。
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