専業主婦になった私
新築マンションが出来上がり、鍵渡しがあった。思えば、この時が一番幸せだった。
やつは私を扶養に入れ、「子どもができるまで、扶養範囲内のパートでもしたら。」と話した。「稼ぎは多くないけど、残業などがんばるよ。家族のために稼ぐからね!」と言った。パートが決まるまで私は専業主婦になったのだ。
引越し日は、大安を選んだ。親戚やいとこが手伝ってくれて、夕食は祖父がお金を出してくれて大人数でわいわいとレストランで食事をした。
両親は、「良いご縁に恵まれました。これからの二人を皆で応援してやって下さい。」と、頭を下げた。
いとこからは、「結婚相談所でこんなご縁があるなんて羨ましいわ!しかも、専業主婦で仕事も辞めたなんて!これからは、家庭を作り幸せまっしぐらですね!」などと口々に言われ幸せだった。
やつは、「二人で幸せになります。いつでも遊びに来て下さい。」と、薄い頭を下げて引き笑いをした。
そして、その夜、地獄の告白があった。
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